見かけだけで判断してはいけない、プロの職業スキルというものがあります。例えば、飛行機の客室乗務員です。スッチーとかCAといった呼ばれ方で、合コンの人気職業の一つだといわれています。実際に飛行に乗って見かける彼女たちは看護師同様、いつもにこやかに笑顔を絶やさず乗客のリクエストに応え、食事や飲み物のサービスに余念がありません。しかし、彼女たちは本来保安要員なのです。保安のための専門スキルを訓練したプロです。いざという時、乗客を身を持って救助するために飛行に乗り込んでいる保安の専門家チームだといえます。手が空いた時に、サービスとして食事や飲み物を出してくれているという考え方もあるかもしれません。これとまったく同じように、看護師の本来の仕事は明るく優しい態度で患者に接することではないと思います。確かに、看護の一環としてそれらが必要なときがありますが、それがメインではないのです。長く厳しい勉強と実習を経て、難関の国家資格にパスした文字通り医療の専門家集団ともいえます。さらに、日々進歩する医療技術の習得やスキルアップを継続して行い、私たちの生命と健康を預かる重要な責任も負っています。医師との役割分担で日常的に患者に接していますが、決して医師の部下ではありません。医師と同列にいるプロの医療従事者であることも知っておくべきでしょう。つまり、良い看護師とは、第一義的に医療従事者として必要な知識とスキルを持っていることが大前提になります。その上で、患者に接する職務の性格上、明るく優しく接してくれているということになるのです。もちろん、それが患者とのスムースで有効な交流手段であることも大きな意味を持っています。そういった観点から、改めて良い看護師について認識を新たにし、接することが求められるでしょう。
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